2018.03.06
リリース
患者を増やし定着させるにはネットでの正確な情報提供と医師のコミュニケーション力が重要・ネット予約はニーズ拡大の予想―患者500人超の調査結果を公表
医療機関を検索するにあたってのインターネットの活用状況に関する調査を実施。5歳以上の男女502人の有効回答をまとめたところ、インターネットの活用は、医療機関を探す目的以上に、受診しようとしている医療機関に関する情報を確認する目的であることがわかった。さらに、インターネットからの診療予約のニーズは今後も拡大していく傾向にあることが明らかになった。また、患者が医療機関/医師を「信頼できる」と思うようになるには、経験や実績以上に「丁寧な説明」「患者の話しをよく聞く」など、医師のコミュニケーション力が求められていることがわかった。
月間のべ1,200万人以上の患者および患者予備軍が閲覧する、日本最大級の医療機関検索サイト「病院なび」を運営する株式会社eヘルスケア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:尾関賢二)は、一般消費者の医療機関検索におけるインターネット活用状況に関する調査を実施。502人の有効回答から読みとれる現在の傾向と、今後のニーズ拡大予想を3月7日(水)に公表しました。
■eヘルスケアによる「医療機関検索におけるインターネット活用状況に関する調査」概要
この調査は、株式会社ジャストシステムが提供するリサーチサービス「Fastask」(https://www.fast-ask.com/
)に登録している一般消費者パネルのうち、15歳以上の男女に向けて配信され、合計502人から有効回答を得ました。そのうち100人には、現在治療中の慢性疾患をもつ患者が含まれています。
)に登録している一般消費者パネルのうち、15歳以上の男女に向けて配信され、合計502人から有効回答を得ました。そのうち100人には、現在治療中の慢性疾患をもつ患者が含まれています。
- 調査対象: 「Fastask」登録モニター
- 調査方法: 非公開のインターネットによるアンケート
- 調査期間: 2018年1月16日(火)〜18日(木)
- 有効回答者数:502人
*「15~19歳」「20~29歳」「30~39歳」「40~49歳」「50~59歳」「60歳以上」という年齢別の6階級で男女それぞれ30人ずつの割付回収を実施。加えて、事前調査で「慢性疾患がある」と回答した100人ついては別途回収を実施。 - 配信対象者の属性:15歳以上の男女
■調査結果の概要とまとめ
調査の結果から、次のような傾向およびニーズの高まりを読みとることができます。
- 受診する医療機関を探すためにインターネットを活用している患者は約4割。それ以上に、受診予定の医療機関に関する情報(診療時間などの基本情報や専門性などの詳細な情報)を確認する目的での利用が多い。
- 現時点でインターネットからの診療予約を利用しているユーザーは2割だが、今後利用したいと思っている患者も2割以上存在しており、今後の利用増加が見こめる。
- 者が医療機関・医師を「信頼できる」と思うようになるためには、経験や技術以上に「丁寧な説明」「患者の話をよく聞く」「治療の選択肢を提示」などのコミュニケーション力が大切である。
- り返し通院する慢性疾患をもつ患者の約半数が、医師の態度が不満などの理由で医療機関を変えた経験がある。
- 者に来院、信頼、定着してもらうには、正確な情報を公開したうえで、しっかりとコミュニケーションをとりながら診療をする必要がある。
■調査結果の詳細
受診する医療機関を探すためにインターネットを活用している患者は約4割
子育て世代や慢性疾患患者ではその割合は高くなる傾向がある。
約4割の一般消費者が、受診する医療機関を探すためにインターネットを「よく使う」「時々使う」と回答しました。30~49歳の「子育て世代」の一般消費者では、本人に加えて子どもの受療機会も増えることから、その割合は約5割まで高まります。また、慢性疾患を持つ患者も約5割が医療機関探しにインターネットを活用しています。
約4割の一般消費者が、受診する医療機関を探すためにインターネットを「よく使う」「時々使う」と回答しました。30~49歳の「子育て世代」の一般消費者では、本人に加えて子どもの受療機会も増えることから、その割合は約5割まで高まります。また、慢性疾患を持つ患者も約5割が医療機関探しにインターネットを活用しています。
図1.受診する医療機関を探す際のインターネットの活用
受診する医療機関を探す目的よりも、受診予定の医療機関の基本情報を確認する目的で活用されている
受診予定の医療機関について、診療時間などの基本的な情報を確認するためにインターネットを活用しているという回答は約5割近くに上り、これは前述の「受診する医療機関を探す」際にインターネットを活用している割合よりも高い結果となりました。また慢性疾患を持つ患者では、専門医の資格や専門的な治療の実施有無など、くわしい情報を知るためにインターネットを活用している割合が高くなっています。
この結果から医療機関検索サイトや医療機関の公式ウェブサイトでは、より正確かつ詳細な情報を掲載することが求められていることがわかります。
図2.医療機関の情報確認目的におけるネット活用割合
医療機関のインターネット予約を2割以上が活用、今後の利用希望も2割以上
最近では、インターネットから診療予約ができる医療機関が増えてきました。今回の調査の結果から、2割以上の患者がインターネット予約を活用しており、この割合は若い世代ほど高くなっています。また、調査時点では使ったことはないが「今後使ってみたい」という声が各年代で2割以上含まれており、今後もインターネットによる診療予約のニーズは増えていくことが予想されます。
図3.医療機関の診療予約におけるネット活用割合
慢性疾患患者の半数以上が、医師の態度への不満や治癒状況などを理由に医療機関を変えた経験がある
慢性疾患を持つ患者100人に対して、その疾患の治療を受けている医療機関を変えた経験があるかどうかを聞いたところ、半数以上の患者に医療機関を変えた経験がありました。特に若い世代の患者では、6割に医療機関を変えた経験がありました。医療機関を変更した理由として「医師の態度・対応が不満」や「信頼できないと感じた」「治癒しない」などが多く挙げられています。
図4.慢性疾患患者の医療機関を変えた経験とその理由
信頼できる医療機関になるためのキーワードは「コミュニケーション力」
今回の調査では、医療機関検索におけるインターネットの活用に加えて、医療機関や医師が「信頼できる」と感じられるための条件についてもあわせて質問しました。
その結果、「医師が丁寧に説明してくれる」「医師がよく話を聞いてくれる」「病気について医師が多くの経験を有している」「治療の選択肢を提示してくれる」の4項目で信頼できると感じられるために「重要である」という声が8割を超えました。4項目のうち3項目が医師と患者とのやりとりに関する項目であり、経験や実績以上に医師の「コミュニケーション力」が重要であることが浮き彫りになりました。
図5.信頼できる医療機関/医師と感じられるために重要なこと
■300項目超のきめ細かな情報提供により最適な医療機関検索に役立つ日本最大級のウェブサービス「病院なび」
「病院なび」には、東邦薬品をはじめとする東邦ホールディングス各社の医療機関からの協力を活かして、日々収集される正確な医療施設情報を掲載しています。診療予約のリンクや対応可能な疾患、「糖尿病フットケア」などの専門的な治療・特色、専門医資格など、300を超える細かな情報から患者のニーズに沿った医療機関を検索できます。医療機関に関する情報の掲載は無料で、掲載済み情報の修正や更新なども無料で行っており、医療機関と患者を結びつけるサービスを提供しています。
「病院なび」公式ウェブサイト:https://byoinnavi.jp/
【株式会社eヘルスケアについて】
本社:〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-8 第2紀尾井町ビル1階
代表者:代表取締役社長 尾関賢二
設立:2004年4月
事業内容:マーケティングリサーチおよびコンサルティング業務、情報システムの企画・設計・管理運営に関する業務、各種ソフトウェアの設計・開発・販売および保守、情報提供サービス業務、経営コンサルティング業務、一般労働者派遣事業